【es】の元ネタ、キングクリムゾン【ミスチル】

ミスチルのルーツ

1995年5月10日にリリースされたMr.Childrenの8枚目シングル『【es】~Theme of es~』。

ミスチルがデビューして3周年の節目にリリースされたこの曲は、当時157万枚もの売上を記録しました。

今回はこの曲の洋楽元ネタを辿ります。

『【es】~Theme of es~』 について

1995年にリリースされたMr.Childrenの8枚目シングル『【es】~Theme of es~』。
1997年リリースのアルバム『BOLERO』、ベストアルバム『Mr.Children 1992-1995』に収録されています。

『【es】~Theme of es~』がリリースされたのは1995年。
阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が起きた年で、日本中に社会的不安が広がりました。

当時のムードを歌ったと思われる「何が起きても変じゃない」のフレーズ。今の時代にも当てはまる気がするのは、なんとも皮肉で悲しいことのように思います…

元ネタは『クリムゾン・キングの宮殿』

『【es】~Theme of es~』のアウトロには、キング・クリムゾンの楽曲『クリムゾン・キングの宮殿』(原題:The Court of the Crimson King)のフレーズがオマージュとして引用されています。

*アウトロ…楽曲の終わり部分

『【es】~Theme of es~』から続けて聴くと分かりやすいです。イントロやコーラス部分で同じフレーズが繰り返し流れていますね。

『クリムゾン・キングの宮殿』収録アルバム紹介

このインパクトのあるジャケット、有名なので見たことのある人も多いのではないでしょうか。
『クリムゾン・キングの宮殿』は、1969年にリリースされたキング・クリムゾンのデビューアルバム(同名『クリムゾン・キングの宮殿』)に収録されています。

このアルバムはプログレッシブ・ロック(通称プログレ)というジャンルを確立したとも言われ、ロックの歴史に多大な影響を与えました。

*プログレッシブ・ロックとは
実験的・革新的なロック。クラシックやジャズの要素を取り入れたり、複雑で長尺な構成の楽曲が多いのが特徴。

当時の全英アルバムチャートでビートルズの『アビーロード』を1位から退け、セールス的に大成功。各メディアからも高い評価を得ました。

アルバム一曲目『21世紀のスキッツォイド・マン』(原題:21st Century Schizoid Man)も代表的ですね。ロックとジャズを融合させ、ロックの概念を広げた革新的な一曲です。
当時はベトナム戦争真っ只中。不安が蔓延る社会からディストピアな21世紀を暗示したと言われた歌詞も衝撃的です。

  
 
『深海』や『BOLERO』にはプログレ風なアレンジがアルバムの特色になっています。プロデューサー小林武史さんの趣味でしょうか。
この頃のミスチルを掘り下げて聴こうと思ったら絶対にプログレに辿り着くんですよね。(おかげ様で音楽の世界が広がりました。)
死ぬまでに一度は聴くべきアルバム。少しでも興味が湧いたらぜひ聴いてみてください。

キング・クリムゾン(King Crimson)とは

英・ロンドン出身のプログレッシヴロック・バンド。ロバート・フリップを中心に、1969年に結成。翌年にアルバム『クリムゾン・キングの宮殿』を発表、革命的なデビュー作としてメディアなどから高評価を獲得。以来、メンバーチェンジを重ねながら、『ポセイドンのめざめ』『リザード』などの話題作をリリース。プログレッシヴロック・バンドの代表格として君臨するも、74年に解散。81年に再結成。84年の活動停止後、94年に再々結成を果たす。2003年の『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』以降は、ライヴ盤を多く発表。

引用元:CDジャーナル

『21世紀のスキッツォイド・マン』(原題:21st Century Schizoid Man)

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