【バンド名の由来】U2のジャケットから②【Mr.Children】

ミスチルのルーツ

“Mr.Children”というバンド名の由来となったネタを辿るシリーズ、第二回目。
 

前回、Mr.Childrenのバンド名の由来として、メンバーが好きなU2のアルバムジャケットに子供の写真が使われていたからという記事を書いたんですが…(まだ読んでいない方は先にこちらをどうぞ↓)

これ以外にもU2には子供の写真が使われたジャケットがあるんですね。
いやもうホント、どんだけ影響を受けてるんだっていうくらいU2ネタたくさん出てくる!

というわけで、U2の子供ジャケットネタ第二弾です!
 

“Mr.Children”の由来となった子供ジャケット

U2 / WAR(闘)

1983年にリリースされた、U2の3枚目のアルバム『WAR(闘)』。

国と国との戦い、市民権の戦い、個人同士の戦い、男女の戦い…

様々な『戦い』をテーマにしたアルバムで、U2が社会や政治問題に対して積極的にメッセージを発するロックバンドというイメージを決定づけた一枚。

当時イギリスのトップチャートにいたマイケル・ジャクソンの『スリラー』を抜いて、バンドにとって初めてのチャート1位を獲得するなど、商業的な成功を収めた一枚でもあります。

アルバム紹介

【アーティスト】U2
【タイトル】WAR(闘)
【リリース】1983/2/28

1.Sunday Bloody Sunday
2.Seconds
3.New Year’s Day
4.Like a Song…
5.Drowning Man
6.The Refugee
7.Two Hearts Beat as One
8.Red Light
9.Surrender
10.”40″

ジャケットの意味

ジャケットに写っているのは、1stアルバム『Boy』と同じ男の子。
『WAR』の赤い文字と、少年の鋭い視線がなかなかのインパクトです。

戦争とは愛や憎悪といった感情から生まれる精神的なものであり、銃や戦車やといった物理的なものである必要はない、という理由でこのデザインになったそう。

収録曲紹介

1.Sunday Bloody Sunday

1972年1月30日。北アイルランドのロンドンデリーで、公民権運動に参加していた市民がイギリス軍に襲撃されるという事件が起きました。
『血の日曜日事件』と呼ばれるこの事件の悲しさを歌った、U2の代表曲です。

この曲によってU2はIRA(アイルランド武装組織)のテロ対象リストに載せられてしまったという話もあったとか…

2.Seconds

“さよならを言うのに1秒もかからない”
“そう、ボタンひとつ押せばね…”

核兵器は簡単に作れる恐ろしい武器だということを歌った曲。
さらに歌詞の中には、USSR(ソビエト連邦)、GDR(旧東ドイツ)、ロンドン、ニューヨーク、北京といった国名が出てきます。これらは核実験をしたことがある、保有したことがある国の名前。
名指しで批判するという衝撃的な一曲です。

3.New Year’s Day

後にポーランドの大統領となったレフ・ヴァウェンサ率いる独立自主管理労働組合「連帯」をテーマにした曲。

4.Two Hearts Beat as One

社会的な曲が続くんですが、こちらはラブソング。

“I don’t know if it’s black or white”
(僕には黒か白か分からない)

“There’s others see it red”
(それが赤に見える人もいる)

“I don’t get the answers right”
(僕にはどれが正しい答えか分からない)

歌詞のこの部分、個人的には『GIFT』の
“白か黒で答えろという難題を突きつけられ…”のフレーズを連想させるんですよね。

5.Surrender

路上で暮らす売春婦をテーマにした曲。
『Surrender』といえば、ミスチルにも同じタイトルの曲がありますね。

6.”40″

旧約聖書の詩篇40章を引用して作られた曲。

1曲目の『Sunday Bloody Sunday』で

“How long, how long must we sing this song?”
(いつまでこの歌を歌い続けなければならない?) 

と歌っているんですが、ラストを飾る『“40”』でも

“How long to sing this song?”
(いつまでこの歌を歌う?)

と、同じことを歌っています。

世の中の争いを終わらせるために、いつまで声を上げ続けなければならないのか?というメッセージがアルバム全体を通して込められています。
 
  

1stアルバムの『Boy』、3rdアルバムの『WAR』。

あどけなかった少年が自分の世界から外の世界に出て、世の中で起こっている現実を目の当たりにする…という変化があるんですが、ミスチルの“社会に対する意識の向き方”ってやっぱりU2からの影響を強く受けているんだなって思います。

おまけ:桜井さんが着用してたU2のTシャツ

おまけに、以前桜井さんが着用してたU2のTシャツについてご紹介。


これは83年のWARの欧米ツアーを収録したライブ盤『Under A Blood Red Sky』のアートワークTシャツです。先ほど紹介した動画Sunday Bloody Sunday』『“40”』が演奏されたツアーになります。

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